縦読み漫画「Webtoon」を読みにくいと感じる理由と思うこと

縦読み漫画「Webtoon」を読みにくいと感じる理由と思うこと

最近徐々に日本でも広がりつつある縦読み漫画のWebtoon(ウェブトゥーン)について、色々と勝手に書いていきます。

先に言っておくと、Webtoonを「漫画」として扱うのは少し違うのかなと思っています。漫画の新しい形。新時代。みたいなのではなく、全く違う何かなんだろうと。

とはいえ、現時点ではどうしても「漫画」として読んでしまうので読みくいわけですよ。って話。

目次

縦読みのWebtoonに需要があることは理解できる

縦読みのWebtoonに需要があることは理解できる

まず前提として、Webtoonという縦スクロール型の漫画に需要があることは理解できます。

というのも、スマホが普及したことで読者も紙から電子で漫画を読むようになりました。それによって従来の紙を前提にして作られた漫画では読みにくいんですよね。

一方Webtoonは、基本的に1コマ1コマを縦に並べていき、スクロールするごとに1コマずつ読むことができるスタイルです。

つまり、画面いっぱいに1コマ描かれているため必然的に絵もセリフの文字も大きくて読みやすい。まさにスマホのための漫画です。

ジャンプもWebtoonに参戦

ジャンプもWebtoonに参戦

https://jumptoon.com/

集英社では、すでに「少年ジャンプ+」というオンラインで読める漫画サービスを提供していますが、それとは別に縦読み漫画の「ジャンプTOON」のリリースを予告しています。

漫画という市場は、日本が圧倒的に強いわけですが、その市場の根本的な部分をひっくり返す・・・かもしれないWebtoonが登場したことによって、そちらでも戦う準備をしなければならなくなったわけですね。

Webtoonを漫画として読みにくいと感じる理由

ココが気になる

読みやすいけど読むテンポをコントロールされる

読みやすいけど読むテンポをコントロールされる

1コマ1コマの絵が大きく、セリフの文字も大きい。

確かにスマホでも読みやすくテンポよく読めるなーと最初は思っていたのですが、読み進めていくとテンポをコントロールされていることに気づき始めました。

気にならない人は気にならないかもしれないですが「はいこれ読んで。次・・・はいこれ読んで。次・・・はいこれ読んで」という感じで、1コマずつ立ち止まる時間が発生します。

読者側が自由に読み進めるテンポを決められないことで、結果的に没入感というものがない。

セリフを追ってスクロールすると絵が途切れる問題

セリフを追ってスクロールすると絵が途切れる問題

Webtoonの登場人物が1人で2つのフキダシを使う場合。特に人物を挟んで上下にフキダシを配置している場合。

セリフの文字を追ってスクロールすると気づいたら絵が画面の上へ途切れているんですよね。

なので、セリフを全部読み終えたあと、いったんスクロールを戻して絵を確認するということが必要になります。

漫画の場合、フキダシが多くても絵がそこに固定されているのでセリフを読みながら自然と絵を把握できますが、Webtoonだと動いてしまうのが微妙。

この辺は慣れやセリフの配置の工夫で何とかなりそうですが・・・表現の幅としては狭くなってしまうのかなとも。

映像化や実写化を前提とした絵コンテに感じてしまう

映像化や実写化を前提とした絵コンテに感じてしまう

漫画は読んでいて「漫画」で完結するんですよね。

一方でWebtoonは、次のステップとして映像化や実写化が読んでいてちらつく。つまり、その準備段階の絵コンテのように感じます。

1コマあたりの情報量が少なく、セリフの文字も比較的少ない作品が多い。スクロールの時間があるため、前のコマと次のコマにそこまで繋がりを強く描く必要もない。

この特性を生かして流れるように物語が進んでいくため、物語の全体像も把握しやすい。つまり、誰でも気軽に短い時間で物語を把握できるというメリットはありそうです。

Webtoonを漫画として読んではいけないのかもしれない

Webtoonを漫画として読んではいけないのかもしれない

色々とWebtoonにケチをつけつつも、Webtoon自体に拒否感みたいなものはないので色々と漁るように読んでいたりします。ジャンプTOONも楽しみです。

で、色々とWebtoonを読んでたどり着いた答えとしては「漫画としてWebtoonを読んではいけない」ということ。

完全に「漫画」と「Webtoon」は切り離して考えるべきで、別ジャンルとして楽しむべきなんですよね。

アニメコミック読んでいるときの感覚

個人的にはWebtoonは、アニメの中から必要なシーンをくり抜いてコマにして並べていく感覚に近いかなと思います。

例えるならアニメコミック。すでにコナンやドラゴンボールなど劇場版で公開された作品をそのままフルカラーでコマ割りして漫画として販売されていたりしますよね。

アニメとして動いている前提で作られたものを静止画にして漫画にすることで、どこか違和感がある。これを読んでいるときの感覚がWebtoonでも感じられるんですよね。

漫画のライバルというよりアニメの枠に近いかも

Webtoonは、漫画のライバル的なポジションというよりもアニメの枠に近いのかもしれないです。

タイパ(タイムパフォーマンス)を求められ、ドラマや映画を倍速視聴で消費していく時代にスマホで読める短いアニメと捉えると、しっくり来ます。

漫画は情報量が多いし読むのに時間がかかる。アニメは1話30分も取られる。その点、Webtoonなら必要最低限の情報とフルカラーのアニメっぽさが合わさってタイパ重視の世代に刺さるのも納得。

おわり

現時点では正直Webtoonにそこまでの魅力を感じられてはいません。ただ、数年後には「Webtoon最高だぜ」ってなっているかも。

まだ自分の脳は「漫画」として読むクセがついているので、Webtoonを読むときに頭を切り替える作業が必要です。でも慣れてしまえば静止画アニメとして楽しめるかもと思っています。

確かに静止画の新しい形のアニメとして片手でスマホを通して読めるというのは、何だかワクワクしてきます。今のWebtoonでは、表現の幅が狭く感じますが今後どのように進化していくのか期待。

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