
海外・翻訳ミステリー小説おすすめ作品紹介
このページでは、オススメの翻訳ミステリー小説(海外ミステリー)を紹介しています。ページを開けばそこは異国の地。ぜひ、海外ミステリーの世界をお楽しみください。
おすすめ海外・翻訳ミステリー小説
事件・サスペンス系
悲しみのイレーヌ

著者 | ピエール・ルメートル |
---|---|
翻訳者 | 橘 明美 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
この事件は、匿名の通報によって発覚した。捜査員が踏み入れた現場には、「生」の気配すら感じさせない、凄惨な光景が広がっていた。転がる胴体、露わになった血管。充満する内臓と汚物の異臭。そして、壁に掛けられた女の首。犯罪捜査部班長のカミーユでさえ、逃げ出したくなるほどの惨状。だが、これはまだ序章に過ぎなかった。事件はやがて、誰も予想しなかった方向へと進んでいく。
物語を読み進めるうちに、ふと「ん?」と違和感を覚える瞬間が訪れる。何かがおかしい。いや、確実におかしい。数十ページ前に戻って確認しても、違和感の正体は掴めない。しかし、諦めて先へ進むと「なるほど、やられた」と思わず声を漏らしてしまうだろう。緻密に張り巡らされた仕掛け、巧妙な展開、そして読者を翻弄する構成。そのすべてが見事に絡み合った、極めて完成度の高いミステリー小説。
メインテーマは殺人

著者 | アンソニー・ホロヴィッツ |
---|---|
翻訳者 | 山田 蘭 |
出版社 | 東京創元社 |
あらすじ
資産家の老婦人、ダイアナ・クーパーは、自らの葬儀を予約したその日、何者かによって絞殺された。彼女は自分の死を予見していたのか、それとも偶然の一致なのか。この不可解な事件の真相を追うのは、警察庁顧問のホーソーン、そして本書の著者でもあるホロヴィッツ。巧妙に張り巡らされた伏線と緻密な推理が交錯し、読者を最後まで翻弄する極上のミステリー。
本書は、著者自身の視点で描かれるミステリー小説。洞察力に優れながらも多くを語らないホーソーンに翻弄されるのは、著者だけでなく読者も同じだ。彼の一挙一動に振り回されながら、次第に明かされていく真相。その過程はスリリングでありながら巧妙に計算されている。そして迎える結末は、読者の期待を軽々と超えてくる。緻密な構成と独特の語り口が光る。
極夜の灰

著者 | サイモン・モックラー |
---|---|
翻訳者 | 冨田 ひろみ |
出版社 | 東京創元社 |
あらすじ
1967年、米軍の極秘基地で火災が発生。北極圏に位置するその基地には3名の隊員が取り残され、2名が死亡。1名は重度の火傷を負いながらも生存していた。だが、現場で発見された遺体には不可解な謎が。1体は人の形を保っていたが、もう1体は歯と骨のみ。なぜ遺体の状況に差があるのか?CIAの要請を受けた精神科医ジャックは、生存者との対話を重ねるが、彼は火災当時の記憶を一部失っていた。「彼は何かを隠している」真相を求めて、ジャックは資料と証言を精査する。やがて明らかになる、隊員3名の人物像とは。
謎の火災、異なる状況で発見された遺体そして記憶を失った唯一の生存者。単純な探偵ミステリーとしてこの不可解な事件の真相を追う物語かと思いきや予想外の結末を迎える。物語が進むにつれ読者は残りのページ数を確認せずにはいられない。不穏な空気が確信へと変わるときページをめくる手が止まらない。
すべてのドアを鎖せ

著者 | ライリー・セイガー |
---|---|
翻訳者 | 鈴木 恵 |
出版社 | 集英社 |
あらすじ
もし、高級アパートメントに住むだけで毎月4,000ドルが貰えたら。失業中の私は貯金も500ドルすらない女。そんな私の目に飛び込んできたのが居住者募集の求人。面接に合格した私は広い部屋を手に入れた。しかし最初の夜、寝室の外から気配を感じ・・・
居住者には「外から人を招くの禁止」「他の住人を詮索するの禁止」などのルールがあるものの、それさえ守って過ごせばお金が貰えるというもの。どこか不気味で読み進めていくと、気づけば読者はジェールズと一体になりページをめくる手が止まらなくるでしょう。
死のドレスを花婿に

著者 | ピエール・ルメートル |
---|---|
翻訳者 | 吉田 恒雄 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
ソフィーの頬は、常に涙で濡れていた。彼女は精神の不安定さを抱え、数年前から記憶障害に苦しんでいる。そんな彼女がベビーシッターとして世話をしていたのは、6歳の少年・レオ。しかし今、目の前に横たわるのは、ベッドの上で息絶えたレオの姿だった。首元には、彼女が履いていた靴の紐が巻きついている。いつから、私の人生はこんなにも歪んでしまったのだろうか。静寂を破るように鳴り響く電話の音。ソフィーは衝動的に家を飛び出し、逃亡を図る。
ルメートルの作品は相変わらず人物描写が巧みで、光の当て方ひとつでその印象が大きく変化する。本作は主に2人の登場人物の視点から描かれ、それぞれの立場によって物語の見え方が異なる仕掛けが施されている。緊張感を高める構成と巧妙な伏線に引き込まれながら、結末も見事としか言いようがない。
ブルックリンの少女

著者 | ギヨーム・ミュッソ |
---|---|
翻訳者 | 吉田 恒雄 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
結婚式を3週間後に控えた小説家・ラファエルには、どうしても彼女に確かめたいことがあった。「お互い秘密を持つのはやめよう」婚約者・アンナは、決して口を開こうとしない封じられた過去があった。やがて口論となり、アンナはタブレットをラファエルに見せる。「これが私のやったこと」、画面に映し出されたのは、3人の焼死体だった。
ささいな口論から始まった「秘密」の話が、やがて大きな事件へと発展していく。次々と展開される予測不能な出来事。異なる視点から描かれる物語と過去は読者をミステリーの深みへと引き込んでいく。
そしてミランダを殺す

著者 | ピーター・スワンソン |
---|---|
翻訳者 | 務台 夏子 |
出版社 | 東京創元社 |
あらすじ
実業家テッドは、妻ミランダの不倫現場を目撃してしまう。そんな彼は空港のバーで見知らぬ女性と出会い、意気投合する。会話の中で、妻の裏切りと殺意にも似た感情を吐露するテッド。すると、思いがけずその女性は話に乗り、やがて2人はミランダを殺害する計画を立てる。あとは実行日を待つばかり。しかし、直前になって思わぬ事件が発生する。
物語は複数の登場人物の視点から描かれ、次第にその全貌が明らかになっていく。妻への憎しみに駆られるテッド、そして彼を導く謎の女の過去。読み進めるごとに、当初見えていた景色は大きく姿を変えていく。結末に至るまで張り詰めた緊張感と、読み終えた後に残る余韻が深く胸を打つ上質なミステリー。
オクトーバー・リスト

著者 | ジェフリー・ディーヴァー |
---|---|
翻訳者 | 土屋 晃 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
この物語は最終章から始まり、第1章へ向かって時間が巻き戻っていく。娘を誘拐された母親と仲間の男は、誘拐犯と交渉へ向かった2人の男を待っていた。そのとき、玄関の扉が開いた。戻ってきたのは、誘拐犯の男。彼は銃を掲げた。
最終章から始まるため、登場人物や関係性があとから描かれていくため、好みは分かれるかも。第1章へ向かっていくため、盛り上がりに欠けるのでは?と心配してしまいますが、しっかりと仕掛けを用意してあるのがこの本の凄いところ。
監禁面接

著者 | ピエール・ルメートル |
---|---|
翻訳者 | 橘 明美 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
リストラにあい失業4年目の57歳のアラン。そんなある日、一流企業の最終試験に残るが、その内容は就職先の重役会議を武装襲撃し、人質拘束事件を演出するというものだった。人間性と判断力を見極める、常軌を逸した試験。妻は強く反対するが、アランにとっては最後のチャンスだった。しかし、試験直前にアランは衝撃の真実を知る・・・。
職を失ったことで社会的地位を喪失し追い詰められているアラン。妻と2人の娘、安定した生活を守るため必死にもがく姿には共感と痛みが同居する。その一方で、彼の中には次第に狂気じみた側面が垣間見える。狂っているのは自分か社会か。ひとりの男がもがきながら突き進む姿をぜひご覧ください。
カササギ殺人事件

著者 | アンソニー・ホロヴィッツ |
---|---|
翻訳者 | 山田 蘭 |
出版社 | 東京創元社 |
あらすじ
本作は、入れ子構造を採用した独創的なミステリー。上巻では、探偵アティカス・ピュント が登場する「カササギ殺人事件」が描かれ、下巻では編集者・スーザンの視点で描かれる。「カササギ殺人事件」を読み終えた彼女は、作中の事件だけでなく「彼の死」の真相を追い始め・・・
ミステリーが呼ぶミステリーで、二重構造の巧妙なトリックが冴える。作中作「カササギ殺人事件」では、名探偵ピュントが不可解な事件を追う。しかし、後半で物語は一変、編集者スーザンが小説の中と現実世界の奇妙な符合に気づきさらなる謎を解き明かしていく。1つの事件が絡み合う構成は見事で、ミステリー好きにもオススメ。
第四の扉

著者 | ポール・アルテ |
---|---|
翻訳者 | 平岡 敦 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
この村には、薄気味悪い屋敷がある。家主は実業家の男、ヴィクター・ダーンリー。息子のジョンは僕の友達だ。その屋敷では、ジョンの母親が自ら命を絶った。そんな屋敷の2階・3階は人に貸し出されるようになるも、怪奇現象が起き、みんな出ていく。そして今日、霊能力者の夫婦が屋敷に越してきた。そこから奇妙な事件が起きる。
次から次へと奇妙でおかしな事件が発生し、読者も困惑すること間違いなし。この事件に、作品に仕掛けられたトリックとは?好みが分かれる1冊ではあるかなと思います。
パリのアパルトマン

著者 | ギヨーム・ミュッソ |
---|---|
翻訳者 | 吉田 恒雄 |
出版社 | 集英社 |
あらすじ
今は亡き天才画家の部屋を、ダブルブッキングという形で偶然出会った男女。劇作家であり、やや人間性に難のある男・ガスパールと、人生の再出発を図ろうとする元刑事の女・マデリン。2人は、画家が死の直前に残したとされる3つの作品が、いまだ発見されていないことを知り探すことに。やがて、残された絵画にまつわる謎、そして画家が亡くなる直前まで追っていたある事件の存在を知ることになる。
まったく異なる背景を持つ男女が偶然出会い、ひとつの目的を果たすために手を取り合い歩む姿は、まさに冒険小説。一方で、価値観の対立や愛情の機微といった人間ドラマも丁寧に織り込まれ、物語の後半には本格的なミステリー要素が加わる。多様な要素が巧みに融合しながらも終始読みやすく、物語の魅力を存分に堪能できる。
夜を生き延びろ

著者 | ライリー・セイガー |
---|---|
翻訳者 | 鈴木 恵 |
出版社 | 集英社 |
あらすじ
映画オタクの女子大生・チャーリーは、同じ寮に住む親友のマディを失った。私のせいで、彼女は殺された。罪の意識に苛まれたチャーリーは、大学を去る決意をする。遠く離れた祖母の家へ帰るため、校内の同乗者募集の掲示板の前で出会ったジョシュという男の車に乗り込むが、次第に車内には不穏な空気が漂い始める。なぜ彼は、マディの遺体の状態を知っているのか。まさか、この男がマディを殺した連続殺人犯なのか?疑念と恐怖が渦巻く中、車はひたすらハイウェイを走り続ける。
車内で2人きりという密室空間が生み出す緊張感に、終始ドキドキさせられる。マディへの罪の意識から、犯人の正体を暴きたいという衝動と、逃げ出したいという恐怖の狭間で揺れ動くチャーリー。徐々に追い詰められていく展開には息をのむ。作中に登場するさまざまな映画のタイトルも、本作の演出意図と巧みに絡み合い、著者の遊び心を感じさせる。
要秘匿

著者 | カレン・クリーヴランド |
---|---|
翻訳者 | 国弘 喜美代 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
CIA分析官のヴィヴは、米国内に潜伏するロシアの工作員リストを入手する。しかし、5人のうちの1人に、夫・マットの写真が。夫は本当に工作員なのか?告発すべきか?子どもたちはどうなる?その先に待つのは、家族の崩壊か国家への裏切りか。揺れ動く彼女のもとに、静かに魔の手が迫る。
まるで海外ドラマを見ているかのような作品。情景が脳裏に浮かびやすく、文章も非常に読みやすい。もちろん、先の展開が気になってページをめくる手が止まらなくなる。
作家の秘められた人生

著者 | ギヨーム・ミュッソ |
---|---|
翻訳者 | 吉田 恒雄 |
出版社 | 集英社 |
あらすじ
人気作家ネイサン・フォウルズは、20年前に突如筆を置き孤島で隠遁生活を送っていた。作家志望の青年ラファエルは、フォウルズへの接触を目指して島に渡り、唯一の書店で働き始める。同じ頃、ある目的を胸に秘めた新聞記者マティルドもまた島に足を踏み入れる。それぞれの思惑が交錯するなか、島である事件が発生し封鎖状態となり・・・
孤島を舞台に、3人の登場人物を軸に物語が展開する。ミステリーとしての構成力の高さは言うまでもなく、物語の奥底には「創作とは何か」「物語を語ることの意味」といったテーマも潜んでいる。読後には余韻が残る作品でもある。
匿名作家は二人もいらない

著者 | アレキサンドラ アンドリューズ |
---|---|
翻訳者 | 大谷 瑠璃子 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
作家を志すも思うように成果が得られず、出版社へ就職。編集アシスタントとして日々を送るフローレンスだったが、ある日、彼女はひとつの事件を引き起こす。やがて、憧れの存在でありながら正体不明の匿名作家のもとで働くことに。作家への敬慕と、自らの才能への渇望がせめぎ合う中、やがて予期せぬ事故が彼女を待ち受けていた。
憧れと嫉妬、創作への渇望が交錯する物語。主人公の行動は決して善とは言えないが、その奥底に潜む「どうしても諦められない何か」が読者を引き込む。後半は展開が加速し、読者を否応なく物語の渦へと引きずり込む。欲望と創作が絡み合う先に待つ結末は、余韻とほろ苦さを残す。
おすすめ海外・翻訳ミステリー小説
人間ドラマ系
東の果て、夜へ

著者 | ビル・ビバリー |
---|---|
翻訳者 | 熊谷 千寿 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
スラム街の犯罪組織に所属する15歳のイーストは、ボスから「この男を始末しろ」という命令が下される。用意されたのは1台の古びたバン。イーストを含む少年4人は、誰もお互いを信用していない。そんな4人を乗せたバンは、遠く離れたウィスコンシンへ向かう。
1つ1つの描写が細かく、匂いまで伝わってくるほどの臨場感。組織に育てられ外の世界を知らないイーストが、バンの窓から見える景色の変化が、まるで心情を表しており、少年なりの葛藤・孤独・成長を感じられる物語。
身代わりの女

著者 | シャロン・ボルトン |
---|---|
翻訳者 | 川副 智子 |
出版社 | 新潮社 |
あらすじ
「私が求めたことは、必ず果たす義務がある」卒業間近の優等生6人は、重大な事故を引き起こし、命を奪ってしまう。事態を隠すため、1人を身代わりに立てることに。メーガンは自ら身代わりとなり、その代償として出所後、5人は義務を負うと誓わせた。そして20年後、彼女が刑務所から出所する・・・
冒頭から読者の心をつかみ、一気に読み進めてしまうほどの圧倒的な没入感。20年後、5人はそれぞれ社会的成功を収めており、彼女の存在に怯える日々。一方、彼女は刑務所内で悲惨な経験を強いられていた。そこから物語は予測不可能な展開が続いていく。
もし今夜ぼくが死んだら、

著者 | アリソン・ゲイリン |
---|---|
翻訳者 | 奥村 章子 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
ある日の夜、盗難車による轢き逃げによって高校生が命を落とす。同時刻頃、高校生の息子・ウェイドは家を抜け出していた。次々と見つかる証拠がひき逃げ犯と息子を結びつける。無実を証明したい母と、頑なに口を閉ざし続けるウェイド。そんな彼はネットで意味深なコメントを残し・・・
この物語には頻繁に「ティーンエイジャー」という単語が出てくる。年頃の孤独や苦しみ、いじめ、そして親子関係。一方で登場人物の大人たちもまた、何かを抱えて生きている。そんな現代社会とミステリーが絡み合った作品。
弟、去りし日に

著者 | R・J・エロリー |
---|---|
翻訳者 | 吉野 弘人 |
出版社 | 東京創元社 |
あらすじ
保安官ヴィクターには決して許すことはできない弟がいた。そんな弟とは、長年疎遠となっており、一生関わることはないと思っていた。しかし、彼の訃報が、ある朝突然届く。弟もまた保安官だったが何度も車に轢かれ無惨な最期を遂げていた。葬儀に参列したヴィクターは、弟の元妻と11歳を迎えようとする姪の存在を知る。孤独に生きてきたヴィクターは、自分の過去と人生に向き合うこととなる・・・。
本作の見どころは、捜査が進むにつれ複雑に絡み合う事件の構図が明らかになっていくところ。同時にヴィクターの内面も少しずつ変化していくその過程が緻密に描かれ読者の心を強く揺さぶる。
僕が死んだあの森

著者 | ピエール・ルメートル |
---|---|
翻訳者 | 橘 明美 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
12歳の少年は母と2人暮らし。彼の楽しみといえば森で友達と秘密基地を作ることだった。しかし、ゲームが発売されると、友達は森を離れた。母からゲームを禁止されていた少年は、1人小屋作りに励む。唯一の相棒は、隣家の犬だけ。しかし、少年の心の支えになっていた犬も失う。怒りと悲しみで押し潰されそうな少年は・・・
父を失い、友を失い、そして犬を失う。全てを失った少年が衝動的に起こしたその一瞬のできごとによって、1つの選択によって全てが壊れていく。ドキドキ・ハラハラを体験できる。
7月のダークライド

著者 | ルー・バーニー |
---|---|
翻訳者 | 加賀山 卓朗 |
出版社 | ハーパーBOOKS |
あらすじ
寂れた遊園地で働く23歳の青年・ハードリーは、ある日、虐待の痕が残る幼い姉弟と出会う。彼は子どもたちを救うべく通報を試みるが、相手にされない。このまま見過ごしてよいのか。葛藤の末、ハードリーは探偵まがいの行動を始め、姉弟の家庭の実態を追う。そこで彼が目にしたのは、意外にも裕福そうな家庭だった。何も持たない無力な青年は、それでも子どもたちを救うため、1人立ち向かう。
本作は、主人公ハードリーの一人称で描かれている。序盤は彼に魅力を感じられなかったものの、読み終える頃には自然と惹かれていた。正義に囚われた青年のように見えていた彼が、読み進めるうちに現代社会で失われつつある「正義」を体現する存在として映ってくる。読後、心の奥に静かに何かが残る。
捜索者の血

著者 | ハーラン・コーベン |
---|---|
翻訳者 | 田口俊樹 |
出版社 | 小学館 |
あらすじ
我が子を殺した罪で終身刑となって5年。3歳の息子を殺害したとして服役中のデイヴィッド。しかし、彼の心の中には「自分が息子を殺すはずがない」という思いがあった。それでも息子を守れなかった後悔と悲しみから生きる希望を失い罪を被る形で服役していた。しかし、ある写真をきっかけに彼は、息子が生きていることを確信し脱獄を決意する・・・
事件当時の記憶が曖昧な父・デイヴィッドは本当に息子を殺していないのか?そもそも、息子は生きているのか?デイヴィッドの中にある愚直なまでの父性愛と人々の過去や関係性は濃密な人間ドラマを生み出す。
屍衣にポケットはない

著者 | ホレス・マッコイ |
---|---|
翻訳者 | 田口 俊樹 |
出版社 | 新潮社 |
あらすじ
新聞記者のドーランは、正義感から数々の告発記事を執筆するも、いずれも上層部によって却下される。影響力のある相手を敵に回すことを恐れる新聞社に失望し退職。自ら雑誌を創刊し、次々と告発記事を掲載していく。しかし、気づけば彼の周囲には、敵ばかりになっていた。
良くも悪くも、人間味あふれる主人公。必ずしも正義一辺倒ではなく、まっすぐ生きているタイプとも言いがたい。それでも、自らが信じたものに対しては、真正面からぶつかっていく。1人の人間の「熱」を感じ取る作品。
リッチ・ブラッド

著者 | ロバート・ベイリー |
---|---|
翻訳者 | 吉野 弘人 |
出版社 | 小学館 |
あらすじ
交通事故の案件を利用して荒稼ぎしていた弁護士・ジェイソンのもとに、ある日、疎遠となっていた姉からの電話が入る。姉は夫殺害の容疑をかけられていた。かつて確執を抱え、恨みすら感じていた相手からの弁護依頼に戸惑うジェイソン。しかし、揃った状況証拠は姉が犯人であることを強く示していた。それでもなお、彼は姉の弁護を引き受けることを決意する。
リーガルものとしての醍醐味を備えつつ、1人の男が味わう天国と地獄のような激情が交錯する。物語は二転三転し、予想を裏切りながらも定型的な流れには決して収束しない。
ハウスメイド

著者 | フリーダ・マクファデン |
---|---|
翻訳者 | 高橋 知子 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
このままでは、わたしは手錠をかけられる。逃げられるうちに逃げておくべきだった。屋根裏部屋には死体がある。3ヶ月前、前科を持つミリーは仕事を探していた。そして辿り着いたのは、裕福な三人家族のもとでの住み込みのハウスメイドの職。彼らと暮らし始めるが、その家庭にはどこか不可解な影が差していた。やがて、屋根裏部屋の生活で彼女を待ち受けていたのは、想像を超える恐怖だった…
冒頭のわずかなページで「これはただならぬ作品だ」と読者に悟らせる力がある。逃げ場のない家庭内で、奇妙な人間関係に絡め取られていくミリー。その緊張感と読者自身にのしかかるようなストレス。しかしページをめくるごとに抗えない引力に取り込まれ、気づけば一気読みしてしまう。読了後に読み返したくなる。
おすすめ海外・翻訳ミステリー小説
SF系
異常(アノマリー)

著者 | エルヴェ・ル・テリエ |
---|---|
翻訳者 | 加藤 かおり |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
この物語は、様々な視点で描かれる群像劇。年齢・国籍・性別もバラバラ。1つ共通点があるとすれば、3ヶ月前に「エールフランス006便」に搭乗していたこと。その飛行機は巨大積乱雲の影響により、機体は大きく揺れレーダーが故障。機長は管制センターへ繋ぐも「異常」が発生していた。
なるべく本の中身については、何も知らずに読んだ方が楽しめると思うので、ネタバレ無しの感想を書くのは難しい。言えることは、思想や価値観、もし自分ならどうするだろう?と考えさせられる。
螺旋墜落

著者 | キャメロン・ウォード |
---|---|
翻訳者 | 吉野 弘人 |
出版社 | 文藝春秋 |
あらすじ
午前0時、副操縦士の息子が乗る旅客機が墜落。同じ機内には、母・チャーリーの姿が。彼女は息子との関係修復のため、密かに搭乗していた。だが、墜落後に目を覚ますと午後11時1分。そして機体は再び午前0時に墜落する。繰り返される墜落。目覚めるたびに時間は繰り下がり墜落までの猶予が減っていく。限られた時間の中、彼女は事故の原因を探り、抗い続ける。
上空を飛ぶ旅客機を舞台に展開される、密室型のタイムループ作品。墜落を阻止しようと奔走する母親チャーリーと、副操縦士である息子の過去が交錯し、家族や人生、選択、そして想いが描かれていく。墜落のたびに時間が少しずつ進行するという巧妙な構造が、後半に向けて一気に物語を加速させる。
おすすめ海外・翻訳ミステリー小説
社会派系
頰に哀しみを刻め

著者 | S・A・コスビー |
---|---|
翻訳者 | 加賀山 卓朗 |
出版社 | ハーパーBOOKS |
あらすじ
アイクには、拒絶し続けてきた息子がいた。その息子は、デレクという男と結婚していた。そんな息子夫婦は、何者かによって殺害される。葬儀の日、アイクはデレクの父親・バディ・リーと会う。彼もまた、息子を拒絶し続けてきた父親だ。一向に進まぬ捜査。2人の父親は息子に対する愛だけを頼りに、独自で犯人を探し始め、暴力による「復讐」を行う。
物語は、父親たちが抱える葛藤や後悔、そして息子たちへの遅すぎる愛情を描き出しながらも、説教臭さを避け、人間の弱さや未熟さといった「人間臭さ」に重きを置いている。
#ニーナに何があったのか?

著者 | ダーヴラ・マクティアナン |
---|---|
翻訳者 | 田辺 千幸 |
出版社 | ハーパーコリンズ・ジャパン |
あらすじ
女子大生のニーナは恋人・サイモンと山中の別荘へ。しかし娘が帰宅しないことを心配する両親。やがて、サイモンが1人で下山していたことを知る。口論の末、別れて下山したという彼の話に納得できない両親は詰め寄ろうとするが、今度はサイモンの両親が立ちはだかる。やがて両家は対立し、SNSでは憶測と誹謗中傷が広がっていき・・・
それぞれの両親の視点で描かれていき、事件の真相に迫る。家族の在り方、子どもへの愛を描きつつ、昨今のSNSなども取り入れたドキドキハラハラを楽しめる1冊。
忘れたとは言わせない

著者 | トーヴェ・アルステルダール |
---|---|
翻訳者 | 染田屋 茂 |
出版社 | KADOKAWA |
あらすじ
自然に囲まれたこの集落に、23年ぶりにひとりの男が帰ってきた。彼は幼少期を過ごした自宅を訪れるが、そこで目にしたのは浴室で何者かに殺害された父の無残な姿だった。父との関係は長らく断絶していた。その発端は、23年前にこの集落で起きた事件にさかのぼる。16歳の少女が突如として姿を消し、当時14歳だった男は、その少女を殺めたと自白。そして今、父の死をきっかけに封じられていた記憶と過去の事件が再び交錯し始める。
23年前に発生した少女失踪事件、そして現在起きた父親の殺害事件。2つの事件が交錯する中、舞台となるのは限られた人々が暮らす閉鎖的な集落。そこでは、登場人物たちがそれぞれ過去のしがらみを抱えながら、静かに、しかし確かに生きている。絡み合う人間関係と抑制された感情が織り成す、冷ややかで重厚な北欧ミステリー。
レイチェルが死んでから

著者 | フリン・ベリー |
---|---|
翻訳者 | 田口 俊樹 |
出版社 | 早川書房 |
あらすじ
姉・レイチェルの家を訪れたノーラ。そこで彼女が目にしたのは、レイチェルと犬の変わり果てた姿だった。いったい誰が、なぜこんなことを。ノーラの脳裏をよぎるのは、過去に起きた、あの出来事。淡々と描かれるノーラの心理描写。しかし、どこか奇妙で、歪んでおり・・・
本作は、被害者の妹であるノーラの視点から語られる。物語が進むにつれ、いくつもの怪しげな人物が登場するが、最も不穏なのは、常に語り手であるノーラ自身。そして読後、改めて彼女の立場と心情を振り返ったとき、読者はその巧妙に仕組まれた心理描写に圧倒されることになる。
海外・翻訳ミステリー小説
ベスト10
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タイトル | ![]() 死のドレスを花婿に | ![]() 悲しみのイレーヌ | ![]() 身代わりの女 | ![]() ハウスメイド | ![]() 極夜の灰 | ![]() #ニーナに何があったのか? | ![]() もし今夜ぼくが死んだら、 | ![]() 東の果て、夜へ | ![]() すぺてのドア鎖せ | ![]() そしてミランダを殺す |
著者 | ピエール・ルメートル | ピエール・ルメートル | シャロン・ボルトン | フリーダ・マクファデン | サイモン・モックラー | ダーヴラ・マクティアナン | アリソン・ゲイリン | ビル・ビバリー | ライリー・セイガー | ピーター・スワンソン |
出版社 | 文藝春秋 | 文藝春秋 | 新潮社 | 早川書房 | 東京創元社 | ハーパーコリンズ・ジャパン | 早川書房 | 早川書房 | 集英社 | 東京創元社 |
1位:死のドレスを花婿に

著者
ピエール・ルメートル
出版社
文藝春秋
テーマ
事件・サスペンス
感情
衝撃・緊迫感
ソフィーの頬は、常に涙で濡れていた。彼女は精神の不安定さを抱え、数年前から記憶障害に苦しんでいる。そんな彼女がベビーシッターとして世話をしていたのは、6歳の少年・レオ。しかし今、目の前に横たわるのは、ベッドの上で息絶えたレオの姿だった。首元には、彼女が履いていた靴の紐が巻きついている。いつから、私の人生はこんなにも歪んでしまったのだろうか。静寂を破るように鳴り響く電話の音。ソフィーは衝動的に家を飛び出し、逃亡を図る。
- 視点が変わることで物語が大きく変わっていく作品を読みたい人におすすめ
- 続きが気になってページをめくる手が止まらなくなるようなものを求めている人におすすめ
- 登場人物が限られており、初めて海外ミステリー小説を読む人でも読みやすい
2位:悲しみのイレーヌ

著者
ピエール・ルメートル
出版社
文藝春秋
テーマ
事件・サスペンス
感情
衝撃・刺激・余韻
この事件は、匿名の通報によって発覚した。捜査員が踏み入れた現場には、「生」の気配すら感じさせない、凄惨な光景が広がっていた。転がる胴体、露わになった血管。充満する内臓と汚物の異臭。そして、壁に掛けられた女の首。犯罪捜査部班長のカミーユでさえ、逃げ出したくなるほどの惨状。だが、これはまだ序章に過ぎなかった。事件はやがて、誰も予想しなかった方向へと進んでいく。
- 作品自体に仕掛けやどんでん返し系などを求めている人におすすめ
- 普段、警察・刑事モノの小説を読まない人にもおすすめ
- シリーズモノを読みたい人にもおすすめ。3部作+外伝がある
3位:身代わりの女

著者
シャロン・ボルトン
出版社
新潮社
テーマ
人間ドラマ・事件
感情
緊迫感・不気味
「私が求めたことは、必ず果たす義務がある」卒業間近の優等生6人は、重大な事故を引き起こし、命を奪ってしまう。事態を隠すため、1人を身代わりに立てることに。メーガンは自ら身代わりとなり、その代償として出所後、5人は義務を負うと誓わせた。そして20年後、彼女が刑務所から出所する・・・
- 様々な視点で描かれる群像劇のような作品を読みたい人におすすめ
- ミステリーを絡めつつ人間ドラマを読みたい人におすすめ
- 続きが気になってページをめくる手が止まらなくなるようなものを求めている人におすすめ
4位:ハウスメイド

著者
フリーダ・マクファデン
出版社
早川書房
テーマ
人間ドラマ
感情
緊迫感・不穏・衝撃
このままでは、わたしは手錠をかけられる。逃げられるうちに逃げておくべきだった。屋根裏部屋には死体がある。3ヶ月前、前科を持つミリーは仕事を探していた。そして辿り着いたのは、裕福な三人家族のもとでの住み込みのハウスメイドの職。彼らと暮らし始めるが、その家庭にはどこか不可解な影が差していた。やがて、屋根裏部屋の生活で彼女を待ち受けていたのは、想像を超える恐怖だった…
- 事件系よりも人間ドラマや怖さあるミステリーを楽しみたい人におすすめ
- 視点が変わることで物語が大きく変わっていく作品を読みたい人におすすめ
- 登場人物が限られており、初めて海外ミステリー小説を読む人でも読みやすい
5位:極夜の灰

著者
サイモン・モックラー
出版社
東京創元社
テーマ
事件・サスペンス
感情
驚き・緊迫感
1967年、米軍の極秘基地で火災が発生。北極圏に位置するその基地には3名の隊員が取り残され、2名が死亡。1名は重度の火傷を負いながらも生存していた。だが、現場で発見された遺体には不可解な謎が。1体は人の形を保っていたが、もう1体は歯と骨のみ。なぜ遺体の状況に差があるのか?CIAの要請を受けた精神科医ジャックは、生存者との対話を重ねるが、彼は火災当時の記憶を一部失っていた。「彼は何かを隠している」真相を求めて、ジャックは資料と証言を精査する。やがて明らかになる、隊員3名の人物像とは。
- 事件の真相を追うような作品を読みたい人におすすめ
- 舞台が定まっておらず冒険感を求めている人におすすめ
- 物語が次々と展開していくようなモノを読みたい人におすすめ
6位:#ニーナに何があったのか?

著者
ダーヴラ・マクティアナン
出版社
ハーパーコリンズ・ジャパン
テーマ
社会派・人間ドラマ・事件
感情
切なさ・不穏・痛み
女子大生のニーナは恋人・サイモンと山中の別荘へ。しかし娘が帰宅しないことを心配する両親。やがて、サイモンが1人で下山していたことを知る。口論の末、別れて下山したという彼の話に納得できない両親は詰め寄ろうとするが、今度はサイモンの両親が立ちはだかる。やがて両家は対立し、SNSでは憶測と誹謗中傷が広がっていき・・・
- 様々な視点で描かれる群像劇のような作品を読みたい人におすすめ
- 現代の様子をリアルに取り入れている作品を読みたい人におすすめ
- 家族や親子といったテーマを求めている人におすすめ
7位:もし今夜ぼくが死んだら、

著者
アリソン・ゲイリン
出版社
早川書房
テーマ
人間ドラマ・事件・成長
感情
不穏・痛み
ある日の夜、盗難車による轢き逃げによって高校生が命を落とす。同時刻頃、高校生の息子・ウェイドは家を抜け出していた。次々と見つかる証拠がひき逃げ犯と息子を結びつける。無実を証明したい母と、頑なに口を閉ざし続けるウェイド。そんな彼はネットで意味深なコメントを残し・・・
- 現代の様子をリアルに取り入れている作品を読みたい人におすすめ
- 事件の真相を追うような作品を読みたい人におすすめ
- 家族や親子といったテーマを求めている人におすすめ
8位:東の果て、夜へ

著者
ビル・ビバリー
出版社
早川書房
テーマ
人間ドラマ・成長
感情
没入感・切なさ・余韻
スラム街の犯罪組織に所属する15歳のイーストは、ボスから「この男を始末しろ」という命令が下される。用意されたのは1台の古びたバン。イーストを含む少年4人は、誰もお互いを信用していない。そんな4人を乗せたバンは、遠く離れたウィスコンシンへ向かう。
- 情景が浮かぶような世界を楽しみたい人におすすめ
- 成長や人生の選択といったモノを求めている人におすすめ
- 舞台が固定されておらず移動する作品を読みたい人におすすめ
9位:すべてのドアを鎖せ

著者
ライリー・セイガー
出版社
集英社
テーマ
事件・サスペンス
感情
不穏・緊迫感
もし、高級アパートメントに住むだけで毎月4,000ドルが貰えたら。失業中の私は貯金も500ドルすらない女。そんな私の目に飛び込んできたのが居住者募集の求人。面接に合格した私は広い部屋を手に入れた。しかし最初の夜、寝室の外から気配を感じ・・・
- 密室系や特定の場所を舞台にした作品を求めている人におすすめ
- 少し不思議な設定や奇妙な展開の作品を読みたい人におすすめ
- 物語が次々と展開していくようなモノを読みたい人におすすめ
10位:そしてミランダを殺す

著者
ピーター・スワンソン
出版社
東京創元社
テーマ
事件・サスペンス・人間ドラマ
感情
緊迫感・余韻
実業家テッドは、妻ミランダの不倫現場を目撃してしまう。そんな彼は空港のバーで見知らぬ女性と出会い、意気投合する。会話の中で、妻の裏切りと殺意にも似た感情を吐露するテッド。すると、思いがけずその女性は話に乗り、やがて2人はミランダを殺害する計画を立てる。あとは実行日を待つばかり。しかし、直前になって思わぬ事件が発生する。
- 物語が次々と展開していくようなモノを読みたい人におすすめ
- 事件系よりも人間ドラマや怖さあるミステリーを楽しみたい人におすすめ
- 登場人物が限られており、初めて海外ミステリー小説を読む人でも読みやすい
おすすめ10作品
更新情報
- 2025年8月:「作家の秘められた人生」「螺旋墜落」「忘れたとは言わせない」「匿名作家は二人もいらない」「ハウスメイド」を追加しました。
- 2025年7月「レイチェルが死んでから」「ありふれた祈り」を追加しました。
- 2025年6月「#ニーナに何があったのか?」「要秘匿」「屍衣にポケットはない」を追加しました。
- 2025年5月「監禁面接」「そしてミランダを殺す」「パリのアパルトマン」「天国でまた会おう」を追加しました。
- 2025年4月「極夜の灰」「7月のダークライド」「探索者の血」を追加しました。おすすめの海外・翻訳ミステリーシリーズを追加しました。
- 2025年3月:「ブルックリンの少女」「リッチ・ブラッド」「死のドレスを花婿に」「夜を生き延びろ」を追加しました。
コメント